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制作秘話・ライナーノーツ

13thアルバム『OracLE』制作秘話・ライナーノーツ

・ 読了目安 約9分 ・ 503 bad gateway

13thアルバム『OracLE』制作秘話・ライナーノーツ

海外からの辛口フィードバックをバネにしたサウンド革命、全編英語ラップへの挑戦、そして新たな代表曲OracLEの誕生。イチからすべて見直しての再出発となった13thアルバム『OracLE』の舞台裏。

503 bad gatewayの伊達五十嵐による13枚目のアルバム『OracLE(オラクル)』。本作は、これまでの独自のスタイルをさらに研ぎ澄ましつつ、サウンド面において劇的な進化を遂げた、バンドにとって極めて重要なターニングポイントとなる一枚だという。死力を尽くしたという制作の舞台裏を、本人の言葉とともに紹介する。

1. 海外のフィードバックをバネにしたサウンド革命

今作の制作において、伊達五十嵐がもっとも大きなエネルギーを注ぎ、工程のなかで文字通り「死ぬほど、ぶっ倒れるくらい」向き合ったのが、ミックス・マスタリングをはじめとするエンジニアリング、プロダクションの領域だったという。

実は過去、海外のメタル系ブログメディアのレビューで「彼らに必要なのは優秀なエンジニアだ」と書かれたり、イタリアのリスナーから「耳が付いているのか」という趣旨のボロクソな辛口フィードバックを受けたりと、悔しい思いをした経験があったとのこと。しかし、それを自らのレベルを圧倒的に引き上げるための原動力へと変えたそうだ。

今回は専門的な知識を持つ方々からアドバイスや指導を仰ぎ、徹底的にリサーチを重ねたという。さらに制作の「手順」そのものを刷新。従来とは異なり、最初にミックス・マスタリングの基盤を完全にやり切り、理想の「音の出口」を固定した状態から楽曲そのものを構築していくアプローチを採用した。この結果、これまでの作品とは一線を画す、高レベルなサウンド品質になったとのこと。これまでの課題をクリアし、圧倒的なクオリティアップを証明してみせた。

2. ジャケットアートワークに関するエピソード

503 bad gatewayの作品を彩るジャケットデザインは、実は海外のリスナーの間でも話題に上ったことがあるという。海外の巨大掲示板「Reddit(レディット)」のメタルスレッドにおいて、毎年恒例となっているアルバムジャケットの「ベスト&ワースト」を決める企画があり、そこで過去にワースト側でノミネートされたことがあったとのこと。

これは決して悪意によるものではなく、「王道ではないけれど、このテイストが面白くて良い」という文脈で取り上げられたものだそうだ。さらに、アルバムのアートワークについて記事を書いている人のブログにも掲載されており、その事実を知った時は「嬉しい」と感じたという。ファンとの繋がりを感じさせるエピソードだ。

3. 主要楽曲に込められたメッセージと挑戦

『Blood(ブラッド)』

伊達五十嵐自身が「これぞ俺の楽曲だ」と絶対の自信を持ち、今作で特に強く推しているリードトラックだという。圧倒的なパワーと、胸を締め付けるような切ない哀愁を合わせ持つ、非常に激しいヘヴィメタル・ナンバーに仕上がっている。クリアになった音質も相まって、ボーカルの表現力や馬力がストレートに鼓膜を揺さぶる一曲だ。

『OracLE(オラクル)』

アルバムのタイトル曲であり、ライブでリスナー全員と「シンガロング(大合唱)」することを目指して作られた、一体感抜群のメインステージ曲だという。激しい馬力を誇りながらも、どこか淡く、儚いメロディック・ハードロック(メロハー)の味付けが施されているのが特徴。サビ終わりや随所に散りばめられた「おおー、おおー」というフレーズは、オンラインライブや現場のコメント欄でファンが一体となって拳を突き上げるための導火線になっているとのことだ。

全編英語ラップへの大胆な挑戦:ボーナストラック『REJECT(リジェクト)』

物理CD限定のボーナストラックとして収録された『REJECT』では、伊達五十嵐が全編英語詞によるラップを披露するという、かつてない大胆な挑戦を行っているとのこと。

初期の作品では英語詞を取り入れていたものの、「発音の壁」や「リスナーへの伝わりやすさ」を考慮して一時期は封印していたという。しかし今回、日本のラップではなく、自身のルーツにある海外のネイティブな洋楽ラップへのリスペクトから、「本気で海外基準のラップメタルをやってみよう」と一念発起したそうだ。全編英語で凄まじい熱量を叩きつける、普段の503 bad gatewayの味とは全く異なるバキバキで新鮮な一面が楽しめる。

愛される名曲の救済:『Five O Tempest(ファイブオーテンペスト)リマスター2025』

多くのファンに愛され続けている代表曲『Five O Tempest』だが、伊達五十嵐自身の中では当時のミックスやマスタリングに対して、ずっと心残り(やり直したい想い)があったという。今回、進化したプロダクション技術によってその念願が叶い、驚くほど音がクリアに生まれ変わった「完全版」としてボーナストラックに堂々リバイバル収録されている。

全身全霊を注いだ渾身の一枚

イベント(M3)への出展にあたり、神戸から東京への移動手段(スカイマークのダイヤ発売日の朝7時に最安値を狙って予約する徹底ぶり)に至るまで、すべての工程を個人プロデュースで駆け抜けたという伊達五十嵐。パワーメタル、LAメタル、グラムメタルの原流を汲みつつ、「優しいメタル」としてのポップさやメロハーの美しさを極限まで高めた13thアルバム『OracLE』は、まさに503 bad gatewayが全身全霊を注いだ渾身の一枚だ。

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